【職種紹介パート1】品質管理と品質保証の違い
職種紹介と題して、今回より様々な職種をご紹介していきたいと思います。
まず最初にご紹介する職種は『品質管理・保証』です。
同じ職種に思われがちですが、どのような違いがるのか等をお話させて頂きます。
1.「品質保証」と「品質管理」の違いとは
品質保証と品質管理それぞれの定義をみてみましょう。企業により考え方や業務内容が多少異なる場合もありますが、一般的には次のように言われています。
品質保証(Quality Assurance)
製品が既定品質を維持しているかを確認し、納品後も顧客に安心や満足を保証するための活動です。 具体的には、保証の根拠となるデータチェックや調査、クレーム対応などの業務が該当します。各部門へのフィードバックを通じて、顧客が満足できる品質確保に努める活動を言います。
品質管理(Quality Control)
製品の製造時に不良品を出さないための手段や方法を実施する活動全般を言います。
具体的には、『QC7つ道具』『新QC7つ道具』などの技法を用い、製品の不良発生に関する分析、工程の見直しなどを行い、製造プロセスの管理や改善を断続的に行っていきます。
両者の違い
違いは、品質保証が完成した製品を対象とした活動であるのに対して、品質管理は製造過程の製品を対象としたの活動であることです。
また、品質保証は、他部門と連携した全体的な取り組みです。購買・設計・製造・物流・販売・カスタマーサポートなどの各業務が、要求品質に達しなければ、保証が成り立ちません。一方、品質管理は、製造過程に対する取り組みであり、品質保証の枠組みの一部となります。
2.品質保証と品質管理は「考えは同じ」
品質保証の業務は、主に顧客に納品したあとの対応となります。クレーム処理はもちろん、顧客の反応から現状の商品の課題や顧客ニーズを発見し、各部門に反映することで品質の底上げを図って参ります。
品質管理の業務は、製品が完成するまでの製造工程に関わってきます。いかに不良品を抑えるか、製造現場の改善活動を通じて品質確保に努めていきます。
業務内容や立場は違えど、品質保証と品質管理の根幹は同じです。どちらも品質を高めて、会社として顧客や社会に対する責任を果たすことが目的です。また、品質保証と品質管理は、連携していくことで製品の品質をより高めていくことができます。
3.視点が異なるからこそ、密な連携を
品質保証と品質管理を「1つのもの」として捉えて連携することが重要です。
たとえば、顧客からの要望やクレームを、製造過程にフィードバックして改善するなど、一体感を持って取り組んで行くことが求められます。
品質は、規格を満たしていることに加え、顧客の期待への配慮も必要です。良い製品(Quality)を、納得できる価格(Cost)で、最適なタイミングにより納品(Delivery)する。すなわちQCDを意識することが大切です。
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