【職種紹介パート7】施工管理
今回は、施工管理についてご紹介します。
■施工管理とは?
施工管理は資格がなくてもできる仕事なので、未経験の方でも施工管理の仕事に携わることは可能です。ただし、将来的に施工管理者として働きたい場合、施工管理の技術を証明できる「施工管理技士」の国家資格を取得するのがおすすめです。未経験から工事現場で実務経験を積むと、施工管理技士の受験資格が得られます。
■施工管理と現場監督の違い
施工管理と現場監督の違いは、仕事内容と資格の有無で区別できます。
施工管理は工事現場の施工や予算、安全面に加え、役所への手続きや書類作成など、工事に関わるすべてのことを管理します。一方、現場監督は工事現場における作業員の指示や工事の進捗など、工事現場の管理を中心に行う仕事です。施工管理は施工管理技士という国家資格がありますが、現場監督に関する資格はありません。
■施工管理の仕事内容
①工程管理
工程管理とは、作業の進め方や作業員の人員、必要な重機の手配といった管理のことで、予定の工期を守るための重要な業務です。工程管理が上手くいかないと工期の遅れに繋がるため、工程表通りに作業が進んでいるかチェックすることが必要になります。
➁安全管理
安全管理とは、建設作業にあたる作業員の安全を守るために、必要な設備や環境を整える業務です。危険な現場で安全に作業できるよう、手すりや消化設備の設置、使用機材の安全点検など業務内容は多岐に渡ります。また、危険な場所の看板設置、ヒヤリハットの周知徹底といった事故防止に役立つ環境作りも安全管理の重要な業務です。
③品質管理
品質管理とは、建設で使用する材料の寸法や品質が、設計図書や仕様書にある規格を満たしているかを管理し、経済的に建設するための業務です。品質評価の対象項目を試験し、長期的な高品質を確保するための管理も行います。また、完成時の建物の強度や密度が規定を満たしているかを管理することも品質管理業務の1つです。
④原価管理
原価管理とは、建設現場における人件費や材料費の原価を計算し、決められた予算内に完成させるための重要な業務です。予算と進捗状況によって発生する経費を把握・管理することで、予算との差異があるかどうかをチェックします。差異が生じた場合は状況を分析し、計画や工程の改善をして適正な利益を確保することも原価管理の大切な業務です。
■施工管理のやりがい・魅力
さまざまな管理を一手に引き受ける施工管理の仕事には、どのようなやりがいや魅力があるのでしょうか?
①仕事の需要があることの安定性
施工管理の仕事は新規建設だけに留まらず、老朽化による建て替えなど需要の高い仕事です。そのため、施工管理の職は簡単に衰退することはなく、建物がある限り仕事があるという安定性は施工管理職ならではの魅力でしょう。
➁高い給与と成果報酬
施工管理職は建設業の中でスキルが必要、かつ責任の大きい業務であることから、給与が高いという特徴があります。さまざまな管理は簡単な仕事ではありませんが、それ相応の評価があると大きなやりがいに繋がるのです。また、施工管理において、工期の遵守や事故件数のなど、徹底した管理に対して成果報酬が発生する場合もあります。仕事の成果を強く実感できることで、施工管理の仕事はいかに魅力があるかが分かるでしょう。
③形に残る仕事ができる
建設の仕事は後世に残る建物を作ることである為、完成した建築物はいわば「大きな作品」です。施工管理として建設に携わることで、作業員と力を合わせて作ったと胸を張っていえる大きな誇りとなるでしょう。
④職人との信頼関係を築くことができる
施工管理の仕事は、職人や作業員の協力が必要不可欠です。そのため、職人達と密にコミュニケーションを取り、「やりやすい現場」という信頼を得ることが、施工管理職の大きなやりがいとなります。信頼関係を築くためには現場の声に耳を傾け、実際に作業の様子を目で見ることが施工管理職に求められることといえるでしょう。
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